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2009年12月3日(木)発行
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【ボイスワーク通信Vol.035】 TransferJetの可能性                         
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TransferJet対応LSI出荷開始  

2009年11月30日、ソニーは、世界初となるTransferJet対応LSIの出荷開始を発表した。
製品は、PCI/Mini Card向けの「CXD3267AGG」と、SDIO向けの「CXD3268AGW」の2種類、
サンプル価格は共に1500円。 CMOSプロセスを採用することで、高速通信に必要な無線
機能、信号処理機能、およびホストインターフェースなどを単一パッケージに収めることが
でき、 「TransferJet」の機能をわずかな外付け部品で実装が可能となっている。モバイル
機器をはじめてとする小型機器への搭載も心配ないようだ。 また、LSIの他、開発者向け
リファレンスキットやソフトウェアディベロップメントキットも用意し、TransferJetの普及を
促す環境を提供する。

2010年早々、搭載製品投入

TransferJetとは、ソニーによって開発された高速無線伝送技術の名称であり、機器同士
を近づけるだけで高速データ通信を可能とする。伝送速度は、物理層で560Mbps、 最大
実効速度は375Mbpsを実現、1時間TV番組(MPEG4 170Mbyte)をわずか数秒で転送する
ことが可能なレベルだ。すでに、TransferJetの開発元であるソニーによって、TransferJet
を搭載した機器は2010年早々に出荷する予定が発表されているが、チップの出荷が正式
に発表されたことでTransferJetを巡る動きが活発化しそうだ。目先の動きとしては、2010年
1月初旬に米国ラスベガスで開催されるCES 2010 において、TransferJet搭載製品を発表、
その後、市場投入となるようだ。

新たな標準機能になれるか

TransferJetの最大の武器は、その感覚的操作性だ。機器同士をタッチするだけで高速
ファイル転送ができるという操作性は、PC・コンピュータリテラシーが低い、ユーザー層
の取り込み、掘り起こしにも有効だ。また、メモリ媒体の抜き差しやケーブル接続などの
操作に、特にストレスを感じないユーザーにとっても、この感覚的な操作性は受けるはずだ。
機能としては高速ファイル転送なので真新しい機能ではないが、機器同士を「タッチする」
という操作が、ユーザーの間で日常化するようになれば、モバイル機器やPCの新たな
標準機能となる可能性もあるだろう。そのためには、競合技術(操作性において)が存在
していない
間に、一気に市場を立ち上げたいところだ。そのためには、できるだけ短期間に
一定ボリュームのTransferJet搭載製品が市場に投入されることが必要だ。2010年から
始まるTransferJetのスタートダッシュに注目したい。

◎「TransferJet動向分析レポート 2010」」  12月下旬発売予定